不登校のサイン
頭痛、腹痛、吐き気など訴える
−背景に精神疾患も−
今年8月に文部科学省が発浮オたデータによると、2002年度、不登校が理由で年間30日以上の長期欠席をした児童数は、13万1211人。不登校が最も多くなる中学生では、1クラスに1人という数字もある。
● 低学年では集団に不適応
子供の精神科を専門とする東京都立梅ケ丘病院の患者統計によると、外来の新患患者の16%が、不登校を意味する「適応障害」と診断される。自閉症や多動性障害を合併していることも多い。同病院の海老島宏副院長(精神科)は「学校に行こうとすると頭痛や腹痛、吐き気などを訴え、近所の病院を訪問すると異常なしと言われる。無理に登校させようとするなど、精神的な刺激を与えると、家庭内沫ヘや金品の要求が始まり、最終的には引きこもりへと深刻化していきます」と話す。
不登校が増加する学齢期には、二つの波が認められるという。小学校1年時と10歳すぎからだ。
「低学年の不登校は集団への適応がうまくいかないケースが多く、保育園や幼稚園に在園中からサインは出ています。入園後、長期間登園を渋ったり、落ち着きがないと感じたりする子供には注意が必要です」と海老島副院長。
● プライドが傷つく
こうしたケースは、母子間の信頼関係不足や父親の不在に端を発することが多い。両親と教師が協力して、集団へ慣れさせる努力をしていくことが必要となる。10歳過ぎの場合は、子供にも自我が確立してくるため、しかるにも配慮が必要。背景に精神疾患が絡むケースもある。
「苦手な授業で先生に注意されたり、級友に笑われたりすると、プライドが傷つき、不登校となります。こうした子供には、その子にしかできないことを評価するなどの配慮も必要。また、当初は母子同伴登校し、次は、校門まで同伴登校する、といったように、徐々に1人に慣れさせていくことも有効です」という。
半年間不登校が続き、入浴や歯磨きなどもしない場合は、統合失調症(精神分裂病)やうつ病が背景にあることも考えられる。ただし、児童相談所や医療機関に行くのは最終的な手段で、まずは、学校の相談室や自治体の適応教室などに相談するといい。
